A店のライバルはB店でもC店でもなく・・・


あの店に負けたくない!

っていうけれど、顧客は店と店を比べてなんかいないこと、知らない飲食店が意外と多い。

大抵の飲食店が、同地域の同業態の他社と競いたがる。

あの店が熟成肉やりはじめたら、うちも。あの店が、安納芋アイスのデザートを出したら、うちも。

しかし、外食店のライバルは別の外食店ではなく、顧客のマインドにある内食指向である。

例えば、私がよく行く焼鳥屋がある。そこで、いつもお気に入りの「東洋美人 一歩 愛山」を注文する。

この店で東洋美人を飲んで気に入り、今では宅配してもらっている。

さて、飲食店は酒で儲けを稼ごうとする。

例えば、この店の東洋美人一歩、1合で780円だから一升なら7,800円。

しかし、amazonだと3,280円で買える。

「店で飲むのと、家で飲むのでは雰囲気が異なる」と言うが、我が家では、こんな風(←)に家飲みしたくなるような雰囲気づくりに腐心している。

だから、わざわざ外に食べにいかなくても良さそうなものだが、やはり家で食べられないものがある。

この店の、「砂ずりの刺 胡麻葱のつけ」や「ももたたきのあっさりぽんず」などは、家では食べられない逸品だ。いわゆる、この店にはキラーコンテンツがあるのだ。酒はキラコンを引き立たせるための脇役に過ぎない。だから、原価を知っていても酒を注文する。

ところが、キラコンも作らず、酒をたくさん注文させることで利益率を上げようとする店が、いまだに多い。

amazonなどの台頭で流通システムが根本から変わり、消費者がメーカーから直接商品を買える時代に、「加工」という第二次産業を生業にする飲食店が、その加工プロセスにおいて何の努力もしなければ、存在価値そのものを失うということに気づいていないのだ。

消費者は理論も理屈も教えてくれはしない。ただ、「店に来なくなる」という現象で以て実物教育してくれるのだ。

しかし、来てくれなくなった顧客を引き戻すのは難しい。

辛辣なようだが、市場に外食する価値と動機を提供できない外食店は存在してはいけない。早くキラコンを発表したいとウズウズしてネクストバッターボックスで素振りしている同業者に、早く打席を譲ってやるべきだ。

そうすることで市場は活性する。

外食の敵は内食である。消費者の心にある「内食で何ら問題ないじゃないか」という言葉に待ったをかけられる魅力・動機・価値を提供することが外食店のミッションである。

流通革命が起こるまで、ライバル店は競合であった。

しかし、今は違う。

競合 → 共合

へと変化した。

いま、飲食店は店を作ることで儲ける時代は終わった。

飲食店が中心になって人を集める魅力と動機を創出し、街に消費者を呼び込む。

飲食店経営者の最重要業務は、街を作り、街の魅力に貢献することである。

咲鶏や
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